常勝!?破綻!?諸刃の剣「ナンピンマーチンゲール手法」とは

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無敗の常勝に導くか!?はたまた破綻への道をたどるか!?諸刃の剣である、FX取引の「ナンピンマーチンゲール手法」とその自動売買ソフト(EA)について解説します。

 

 

「ナンピン」とは、下落相場で買い増しして、平均購入単価を下げ、少し反発して上昇したときに利益を狙うことを言います。当然そのまま下がり続けると損失はどんどん膨らむリスクがあります。

 

 

FX取引であれば、ロング(買い)の逆のショート(売り)を積み増して、最後に決済(買い)というケースもありますね。

 

 

「マーチンゲール」とは、昔からあるギャンブル手法の一つで、ルーレットなどで負けたら倍額買い続けることを言います。もし2倍額払い戻されるギャンブルの場合は、倍々で賭け続けると、勝てば必ず最初の掛け金分が増えることになります。まさに倍プッシュです。

 

 

資金が無限にあれば確率論的には負けなしになりますが、当然そのうちに資金がなくなり破綻してしまいます。メンタルもやられます。

 

 

ナンピンマーチンゲール手法 FX EA 自動売買 

 

 

この手法の身近な事例をいくつか挙げてみます。

 

 

私は当時このマーチンゲール手法を学んで、意気揚々とさっそくゲームセンターでメダルゲームのルーレットで赤か黒の2択(レッドブラック)でトライしたことがあります。負けたらひたすら倍掛けです!倍々ゲームです!不安と恐怖でいっぱいです。(ゲーセンでやってる人は見たことないですが、カジノではいるかもしれませんね…。)

 

 

レッドブラックのやり方としては、例えば、最初に資金が100枚メダルがあるとします。倍掛け勝負の場合、6回戦まで耐えることができます。1回戦1枚負け。2回戦2枚負け(トータル3枚損失)。3回戦4枚負け(トータル7枚損失)。4回戦8枚負け(トータル15枚損失)。5回戦16枚負け(トータル31枚損失)。6回戦32枚負け(トータル63枚損失)。7回戦は持ちメダル100枚だと不足してアウトとなります。つまり、6回戦連続で負けることがない限り、必ずメダル1枚ずつ利益として増え続けることになります。

 

 

6回連続で負ける確率は、シンプルに計算すると1/64となります。確率的には小さいように見えますが、実際はまだまだ大きいです。64回勝負すると1回はメダルが消えるのです。しかし、メダルも1枚ずつ増え続けるので、そのうち7回勝負できる資金となっていき、ゲーム撤退の確率は1/128となっていきます。こんなギリギリの戦いをゲームセンターで繰り広げるのです。

 

 

この方法で最初はこつこつメダルが貯まるのですが、やはり最後にはゲーム撤退(破綻)でした。(厳密には、赤黒以外の緑の0や00のマス目があるので2倍払い戻しだと期待値としては少し不利です。)しかもそのルーレットゲームでは賭けられるメダルの上限枚数が100枚までと決まっていて、アウトでした・・・。(そんなルール聞いてないよと・・・。)

 

 

また、麻雀マンガの「哲也〜雀聖と呼ばれた男〜」の第26巻、ゴールドマン三兄弟の倍倍ゲームの死闘!を読むと、ナンピンマーチンゲール手法がいかに強力で破壊的かが分かります。ハラハラドキドキが止まりません。この手法は圧倒的財力が勝者なのです。

 

 

競馬でも同様に、掛ける馬のオッズを見ながら、掛け金を調整していくことになります。しかし、還元率が75%ですし、最終オッズは馬券購入が締め切られてレース決着後しか分からないので、競馬では難易度が高い勝負となりますね。

 

 

FXのバイナリーオプションでも、ハイローの2択から選ぶだけなので、この手法を容易に使うことができますが、2倍のオッズではなく、胴元の手数料を引いて1.8倍等なので期待値(還元率)を考慮すると、中長期的には不利な勝負になることは否めません。この場合は、単純な倍掛けでは足りない(勝ち続けられない)ということになります。

 

 

他にも似たような戦略としてギャンブラーにも受験生にもおなじみのフィボナッチ数列という方法もありますのでご紹介します。

 

 

1→1→2→3→5→8→13→21→34→55→89→…

 

 

と続く数列で、左2つの数字の足し算が次の数字になる数学者フィボナッチの法則です。倍プッシュのマーチンゲールと比較して、緩やかに掛け金を増やしていくので、破綻しづらくリスクを抑えているのが特徴です。一方で利益も少な目となりますので、その場面や戦略によって使い分けるのもよいでしょう。

 

 

以上のように意外と私たちの日常生活にも浸透!?しているのが、このナンピンマーチンゲール手法となります。ギャンブラーや勝負師には身近に感じられるのでは!?

 

 

ナンピンマーチンゲール手法 FX EA 自動売買 

 

 

そんなナンピンマーチンゲール手法を用いたFX自動売買ソフトが多くあります。トラリピと同じく、勝率は限りなく100%に近い常勝という大きなメリットがあります。しかも、FXであれば手数料もゼロだったり、スプレッドもかなり小さいので他のゲームより有利な勝負ができます。

 

 

ソフト(EA)が対象通貨ペアのポジション取りやポジション数を綿密に計算してくれ、先ほどのルーレットゲームのように安定的にコツコツ利益が増えていきます。ナンピンマーチンゲールは計算が大変ですが自動売買では簡単にできますね。右肩上がりの資産増加曲線を見ると、魅力的で素晴らしい手法に見えます。発売されてから負けなしのソフト(EA)もあります。聖杯とさえ映るかもしれません。

 

 

場合によっては両建てしながらリスクヘッジするソフト(EA)もあります。なお、両建て自体は有効性の見解が人によって分かれ、経済的合理性がないという人がいたり、FX業者の口座によっては、両建不可能な口座もありますので注意が必要です。

 

 

しかし、限りなくゼロに近いですが、ソフト(EA)の意図と相場が大きく逆行すると、破綻(ドローダウン)という大きなデメリットがあります。一瞬で半年分ほどの利益が吹っ飛びます。まだ事前に利益があった場合はいい方です。始めて間もない場合は・・・大切な資金があっという間に吹っ飛びます。唖然です。リーマンショックなどの大きなイベントや事件などがあると、テクニカルよりファンダメンタル相場色が強くなり、その破綻リスクが大きくなるのです。

 

 

この諸刃の剣である、ナンピンマーチンゲールを自在に操るには、相場の動きが読める中上級者レベルが必要だと思いますので、初心者は触らない方が無難です。破綻に向けて、ポジション数(ロット)と含み損がどんどん膨らんでいく状況は、毎日胃がキリキリします。私も自動売買を始めた当初、このナンピンマーチンゲールに勢いで手を出して、痛い目をみました。(バックテストでも負けなしだったのに、運悪くEAスタートして2週間ほどでまさかのドローダウンでした・・・。FX自動売買なんてそんなものです・・・。)

 

 

ただ、裁量レベルが高ければ、手動介入でポジションを減らしたり、決済したり、ストップしたりと、破綻の可能性を限りなく小さくすることも可能です。大きなニュースを受けてポジション調整もできます。

 

 

また、FXハイレバレッジ口座(100-200倍等)で小資金で運用するのであれば、破綻(ドローダウン)した際のダメージ(損失)も少なくしたり、利益を大きく伸ばすことが可能かもしれません。(もちろん、ハイレバレッジの分口座破綻は早いですし、まめに利益を抜くことが大切です。)

 

 

最後に、ナンピンマーチンゲール手法で最強なのが、資金が尽きない人。ゴールドマン3兄弟のような圧倒的財力。そして、倍プッシュを継続できる強靭なメンタル。チキンハートは無理です。投資に絶対はありませんが、FXの場合であれば、国が滅びてその該当通貨ペアが消えない限りはほぼ負けることはないでしょう。(笑)

 

 

資金が豊富な方や自信のある方は、ポートフォリオの一貫として、必ずご自身の許容範囲内で、強いハートでトライしてみて下さい。いつの日か破綻するかもという大きなリスクがあることを念頭に置いて。(一度ゲーセンのメダルのルーレットで勝ち続けることの恐怖を感じてみるのも一つです。それに耐えられない人は、いくら機械的なFX自動売買とはいえ、やめた方がよいです。)

 

 

ナンピンマーチンゲール手法 FX EA 自動売買 

 

 

それではリスク管理を徹底してナンピンマーチンゲールをお楽しみ下さい。


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